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    2023-2024秋冬 東京コレクション
日本の職人技を盛り込み、新たな東京トレンドを発信
2024春夏 東京コレクションが2023年8月28日〜9月2日の6日間にわたって開催された。楽天ファッションウィーク東京 の公式スケジュールでコレクションを披露したブランドはフィジカル(35)、デジタル(15)合わせて50。うち初参加は13、海外からはフィリピン、カナダ、台湾、香港、インドネシアの5カ国から7組が名を連ね、東京に新しい風を呼び込んだ。

2024春夏のシーズントレンドとして世界のファッションシーンを席巻しているQuiet Luxury (クワイエット・ラグジュアリー)、シアーな素材使いは、日本の職人技やストリートの要素を盛り込みながら、新たな東京トレンドとなって登場。テーラードルックはレイヤードやスポーツの要素、丈感に変化を加え、オフィスウェアの新しい形として提案された。シアーな素材は大胆なカットアウトやノースリーブのディテールとともにセンシャルに落とし込まれている。

小塚信哉が自身の名を冠したブランド「SHINYAKOZUKA (シンヤコヅカ)」は、東京体育館 サブアリーナ前で、西洋の絵画作品から飛び出してきたようなアーティスティックなコレクションを展開した。テーマは “WONDERFUL WANDER - 月が綺麗ですね”。エレファントカシマシの名曲「月夜の散歩」が流れる中、登場したのは、彼が夜の散歩の途中に偶然見つけた家並みや動物のモチーフがプリントされたジップアップコートやオーバーサイズのTシャツ。ショートパンツやレギンスを合わせてアクティブに仕上げている。額縁を模したトートバッグや、ゴールドのストローハットなど、遊び心のあるアクセサリーも秀逸だ。

村松祐輔と関口愛弓が手掛ける「MURRAL(ミューラル)」は、”EUPHORIA (ユーフォリア:多幸感)”をテーマに、夢と現実の交わりから生まれる幸福感をスタイルに投影した。会場に選んだのは国立競技場のテラス。ブランドのシグネチャーである刺繍レースのテキスタイルは、今シーズンはフリンジ刺繍として登場する。夢の中から現実世界へと滲み出る景色をアイスダイ(氷染め)で描き出したマキシ丈のキャミソールドレスや、シアー素材を重ねて奥行きを出したノースリーブドレス、繊細なボーラー刺繍を施したジャケットにサロペットなど、提案されたアイテムから叙情的なムードが漂う。

SHINYAKOZUKA

MURRAL