活気を取り戻した東コレから、注目ブランドを一挙紹介
2023-2024秋冬 東京コレクションが2023年3月13日〜18日、「楽天ファッション・ウィーク東京」の目玉イベントして開催された。新進気鋭の若手デザイナーからグローバルに活動する大御所デザイナーまで、ファッションを極めたクリエイターたちが集結、最新ファッションを披露した。2023-2024秋冬シーズンは参加58ブランドのうち、7割にあたる42ブランドが有観客のランウェイショーやプレゼンテーションイベントを開催し、コロナ前の活気を取り戻した。
番組では、東京コレクションに参加したブランドのほか、独自の日程でコレクションを発表したブランド、ルックを通じて作品を提案するブランドを交えて、日本発信ブランドの最新コレクションを一挙公開。各ブランド5〜10分程度のダイジェストでお届けする。
注目ブランドは、楽天による支援プロジェクト「by R」枠でランウェイショーを披露した「TAKAHIROMIYASHITATheSoloist. (タカヒロミヤシタザソロイスト.)」(デザイナー:宮下貴裕)。ほぼ全てのルックでメンズモデルがスカートまたはワンピースを着用して登場する、インパクトのあるコレクションを展開した。彼が敬愛する女性との関係性からインスピレーションを得て、テーマを”THE TWO OF US”と名付けた。ブラック&ホワイトのモノトーンを基調に、端正なテーラードジャケットにマキシ丈のタイトスカートのコーディネートや、ニットのロングドレスといったジェンダー・ニュートラルなルックが並ぶ。アシンメトリーなライダースジャケットには伝説的雑誌『Ray Gun』のグラフィックプリントがあしらわれており、パンキッシュな側面ものぞかせる。
東コレ参加2シーズン目となる「FETICO(フェティコ)」(デザイナー:舟山瑛美)は”Unique Beauty”をテーマに、肌を露出させた官能的なスタイルを提案した。着想源は1920年代のフラッパー、1972年公開のミュージカル映画「キャバレー」に出演したライザ・ミネリ、そしてイギリス出身の個性派女優ヘレナ・ボナム=カーター。ローウエスト&フリンジが特徴的な1920年代のフラッパードレスを再解釈し、ウールをボンディングしたロングコートや、フロッキー加工を施したレースのロングドレスを提案。テーラードジャケットやニットウェアに複数のスリットを入れ、フリンジに見立てている。京都の職人が手書きでペイントした不規則なストライプは、アシンメトリーなドレスになって登場。”不完全であるからこそ美しい”というデザイナーの価値観は、カットアウトや非対称なディテールで表現されている。
TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.
FETICO