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    2022春夏 東京コレクション
パンデミックを乗り越え、東京トレンドを世界に発信
通常より1ヶ月以上早い2021年8月30日〜9月4日の日程で開催された2022春夏 楽天ファッションウィーク東京。目玉イベントである東京コレクションには49ブランドが参加。そのうち、初参加ブランドは14を数えた。新型コロナウィルスの影響は続いており、フィジカルショーを行ったのは約4割で、残りの6割はデジタルでの発信となった。

今シーズンはこれまで海外でコレクションを発表してきた「White Mountaineering (ホワイトマウンてニアリング)」が「by R」を通じて9年ぶりに東京でランウェイショーを開催したほか、「yoshiokubo (ヨシオクボ)」が5年ぶりに東京にカムバックするなど、世界を股にかけて活躍するブランドが話題を呼んだ。番組では、メイン会場の渋谷ヒカリエと表参道ヒルズで行われたフィジカルショーのほか、初参加の「IRENISA (イレニサ)」「NAPE_ (ネイプ)」などを加えた34ブランドを紹介する。

山岸慎平がデザインする「BED j.w. FORD (ベッドフォード)」は東京・港区の八芳園でコレクションを初披露。テーマは”EPIPHANY (悟り)”。naomi paris tokyoによる幻想的な生演奏が流れる中、樹齢100年の樹木が生茂る日本庭園をモデルたちが歩いていく。自然に溶け込むグラデーションカラーで色付けされたスタイルは、繊細で情緒的な雰囲気を醸し出している。透明感のあるナイロンコートにプリントされている風景は、写真家・岩本幸一郎によるもの。リラックス感漂うシャツやパンツには銀糸が織り込まれており、幻想的な光を放っている。

進 美影が手がける「MIKAGE SHIN (ミカゲ・シン)」は”分離派建築会”からインスピレーションを得たコレクションを展開。”分離派建築会”とは近代化が目覚ましい1920年代に建築の芸術性と美学を日本で初めて主張した組織。同会の象徴であった都市と田園をファブリックに落とし込んだスタイルはどこか懐古的で、彫刻的な雰囲気も携えている。田園プリントのジャケットとパンツのセットアップ、アシンメトリーなドレスの下からプリーツがのぞくスタイルなど、レイヤードの技も秀逸だ。ノットやボタンで繋ぎ合わた構造が建築的なシルエットを描き出している。

MIKAGE SHIN

BED j.w. FORD