東コレにもサステイナビリティの波が押し寄せる
アマゾン・ジャパンから楽天へ。冠スポンサー交代により「楽天 ファッション ウィーク東京」として新たなスタートを切った東京コレクション。参加ブランドは42。50ブランドを超えていた昨シーズンより少ないものの、「TOMO KOIZUMI(トモ・コイズミ)」「KOZABURO / LANDLOAD NEW YORK(コウザブロウ / ランドロードニューヨーク)」らニューヨークコレクションを拠点に活躍する2ブランドが招聘されたほか、アジアのファッションを紹介する「Asian Fashion Meets TOKYO(アジアン・ファッション・ミーツ・トーキョー)」を通じてフィリピン勢4ブランド、「グローバル ファッション コレクティブ」としてカナダ、アメリカ、ノルウェー、タイ、日本で活躍する6ブランド、さらにロシアの「TATYANA PARFINOVA(タチアナ・パルフェノワ)」、タイの「WISHARAWISH(ウィシャラウィッシュ)」が参加するなど、世界を見据えたファッションイベントにふさわしい顔ぶれとなった。
パリコレ、ミラノコレでクローズアップされた環境問題へのアプローチは、東京コレクションのトレンド形成にも大きな影響を及ぼしている。欧州ほど顕著ではないが、初参加の「NON TOKYO(ノントーキョー)」(デザイナー:市毛綾乃)はリサイクル素材や幾つもの着こなしが楽しめるスタイルを提案し、“サスティナビリティ”をアピール。同じく初「SREU(スリュー)」(デザイナー:植木沙織)は企業のいらなくなった服をリメイクし、アップサイクルした服としてコレクションを提案した。ブランド名はS=Sustainable、RE=Recycle、U=Upcycleの3つの言葉に由来する。東京ならではの“カワイイ”や“ストリート”を生かしながら、今後もサスティナビリティは東京トレンドの重要な果たしていくことは間違いない。
注目すべきブランドは2019-2020秋冬シーズン、ニューヨークコレクションで華々しいデビューを飾った「TOMO KOIZUMI」。凱旋ショーという形で開催された今回のコレクションでは、ニューヨークで発表した7ルックに、東京コレクションのために制作した3着をを加えた10ルックを披露。コスチュームデザインの経験を生かし、リボンやラッフル、オーガンジー、チュールを重ねてボリュームアップさせた迫力のあるドレススタイルを並べた。
吉原秀明と大出由紀子が手がける「HYKE(ハイク)」は、得意のミリタリーテイストに、スポーツウェアのディテールやプリーツをプラス。今シーズンの目玉は「adidas(アディダス)」の新ライン「adidas by HYKE(アディダス・バイ・ハイク)」とコラボレーションしたスタイル。ランニングをコンセプトに、背中に3本のラインが入ったトップスやスカート、シューズなど、購買意欲をそそるスタイルを揃えた。
TOMO KOIZUMI
HYKE