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    2013-2014秋冬 東京コレクション
ガーリー路線から大人のエレガンスへ方向転換
 メイン会場を東京・渋谷のヒカリエに移し、2シーズン目を迎えた「メルセデス・ベンツ・ファッション・ウィーク東京」。海外進出を見据えたデザイナーたちはガーリー路線から一歩前進、大人のエレガンスへと舵を切った。クリエーションへのこだわりはバッグやシューズ、アイウェアなどのアクセサリー分野に波及し、アクセサリーラインを合わせて提案するブランドが増えた。また、モンゴル人デザイナー、アリウナ・スレンジャブが手掛ける「アリウナ・スール(Ariunaa Suri)」、台湾10ブランドによる合同ショー「クリエイティブ・タイワン(Creative Taiwan) 」、オランダ出身のコニー・フルーネヴェーフェンがデザインする「Conny Groenewegen」など海外勢の参加も、マーケット拡大に拍車をかけている。番組では会期中、ファッションショーを開催した63ブランドを一挙紹介する。

 ブランド設立10周年を迎えた「アンリアレイジ(ANREALAGE)」は“COLOR”をテーマに、光の加減で服の色が変化するドラマティックなコレクションを展開した。トレンチコート、ライダースジャケット、テーラードスーツ、プリーツスカートなど、提案されたアイテムはオーソドックスなものだが、服に強い光をあてることでたちまち千鳥格子やチェック、水玉模様が浮かび上がる。これは紫外線があたると分子構造が変わる“フォトクロミック”を応用したテクニック。ポケットや襟、ボタンなどのパーツの色変えも可能だ。

 熊切秀典がデザインする「ビューティフル・ピープル(beautiful people)」は、イヴ・サンローランが1966年に発表した“スモーキングジャケット(男性用のタキシードをアレンジし、女性用としてデザインされたジャケット)”からインスピレーションを得て、タバコをたしなむ大人の女性のエレガンスを提案した。テーマは“Whole Lotta Love”。コンケープドショルダーのジャケットとクロップドパンツの組み合わせや、ビッグシルエットのトレンチコート、ケープコート、シガレットパンツなど、アイテムはどれもクラシックな大人の魅力が漂う。







アンリアレイジ (ANREALAGE)  デザイナー:森永邦彦
1980年、東京生まれ。早稲田大学の繊維研究会で服作りに目覚める。同大学卒業後、バンタンデザイン研究所で服作りを学んだ後、舞台衣装を手掛けるデザイナーのアシスタントを経て2003年「ANREALAGE」設立。2005年NYの「GEN ART 2005」でアバンギャルド部門大賞受賞。

ビューティフル・ピープル(beautiful people)  デザイナー:熊切秀典
1974年、神奈川県生まれ。1996年、文化服装学院卒業。「コムデギャルソン」でパタンナーとして修業を積んだ後、2004年、外注パターン会社 エンターテインメントを設立。2007年「ビューティフル・ピープル(beautiful people)」スタート。2007-2008秋冬、初のランウェイショーを発表。2012年、東京・青山に路面店をオープン。

ANREALAGE

beautiful people