バブル時代の貴重なインタビュー映像を公開
ファッション産業が最も活気づいていた1980年代。日本ではバブル全盛期を迎え、ハイファッションに身を包んだ人々が街を闊歩していた。当時の人々のスタイルやファッション感を振り返り、コロナ禍で低迷した現代をどう乗り切るべきか、そのヒントを探る。
香港:1997年の香港返還より約 10年前の1988年、イギリス統治の下で暮らす人々は自由を謳歌していた。東京都の1/2の面積に550万人の人々がひしめき合うエコノミック・シティは東洋と西洋が渾然と溶け合い、エキゾチックなムードを漂わせる。番組では当時、最もファッショナブルなストリートとして知られていた蘭桂房(らんかいほう)でインタビューを実施。若者たちの楽しみはディスコからカラオケへ移行。今後トレンドになりそうなファッションはスカーフに赤い服があげられた。ブランドものを着用している人は大勢いるが、インタビューに応じた人々は一様に「ブランドにこだわらず着たいものを着る」と述べた。
ミラノ:モードの発信源として、当時から重要な位置を占めていたファッション都市。街行く人々のスタイルにも静かな主張が感じられる。インタビューに応えてくれた女性たちは皆、強くたくましく、仕事よりも自分の時間を大切にしたいという強い意志が感じられる。当時のミラネーゼに絶大な人気を得ていたブランドは「GIROGIIO ARMANI (ジョルジオ・アルマーニ)」「ROMEO GIGLI (ロメオ・ジリ)」。モードにあふれているミラノだが、意外にもトレンドを追うのではなく、その人自身を表現できる服、イマジネーションのある服、クラシカルな服が好きだという。また、見た目やTPOにこだわり、重要視する傾向も見られた。自分が希望する職につけないと嘆く若者思考は今も昔も変わらない。
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