バブルの名残を感じるパワースーツに注目
バブルがはじけて久しい1996年であっても、ストリートでは依然としてボディーコンシャス・スーツに身を包んだ強い女性たちが多数見られる。肩パット入りのパワーショルダージャケットにタイトミニスカートのセットアップが主流で、当時、一世を風靡したアルマーニのスーツを彷彿とさせる。それとは対照的に、丈を極端に詰めたショート丈のGジャンやボブルソン、ニットも一定数見られ、Tシャツの上からラフに羽織り、カジュアルコーディネートを楽しんでいる。10代にはフィット感のあるポロシャツや、ミニTシャツが支持されている。
ボトムスではここ数シーズントレンドとなっている、股上の深いゆったりシルエットのパンツが1996年でも人気を博している。トップスをパンツインする着こなしと、長めのトップスでお尻を隠すような着こなしはちょうど半々くらい。一方、スカートでは、マキシ丈のタイトスカートやミニ丈のボックススカートが見られた。
アクセサリーの一番人気は大判のスカーフ。細長く畳んで首から垂らし、結ばずに首からかけるスタイルがトレンドとなっている。「ルイ・ヴィトン」や「グッチ」といったデザイナーズブランドのバケットバッグもまた、所持率の高いアイテムだ。
素材で注目したいのは、ラメやポリエステル、PVC系の光沢素材。シャツやパンツ、ジャケット、バッグにいたるまで、あらゆるアイテムで使用されている。シフォンやオーガンジーなどの透ける素材はブラウスに多く見られ、透け感のあるレイヤードコーディネートを演出する。
[ 観測日 ] 1996年6月7日 / 晴れ / 東京・表参道(25℃)
表参道
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