パイピングをほどこしたあったかアウターが人気
小雨まじりのどんよりとした空気に中で撮影された東京ストリート。人々が暖かみのあるウールコートやダウンを着込み、足早に通り過ぎていく。マキシ丈のガウンコートやエコ素材のムートンコート、ヘムをパイピングしたノーカラーコートなどのアウター類は、ドロップショルダーのデザインが多く、また抜き襟で着用することで、オーバーサイズなシルエットを強調している。10代〜20代の若者には軽めのフリースジャケット、40代以上の中年層以降には中綿の入ったダウンジャケットやキルティングコートも人気が高い。インナーにはタートルネックニットやパーカなど、首元を暖かく包み込むアイテムが好まれている。
ボトムスで注目したいのは、70年代風のレトロな雰囲気を醸し出すフレアパンツ。”パンタロン”や”ベルボトム”などと名称を変えながら、裾広がりのパンツが再びムーブメントを形成している。今季のフレアパンツは大腿がぴったり目で膝下から急激に裾が広がるデザインで、スリットが入っているものも多い。一方、10代の若者には80年代の安室奈美恵を彷彿とさせるミニタイトスカートが人気。ミニスカート x ブーツというお決まりの組み合わせが復活している。そのほか、マキシ丈のチュールスカートや前後左右長さやデザインが違うアシンメトリースカート、一時期より大分勢いは衰えたもののワイドパンツも目立った。
カラーを見いてみると、例年、秋冬は黒や茶といったダークな色彩に占拠されるものだが、今冬は白や薄いベージュ、あるいは薄いピンクといった明るい色彩が圧倒的に多い。中には頭から足先まで全身白で統一する強者もいる。新柄コロナの社会不安も手伝って、無意識に明るい色彩が好まれているのかもしれない。
[ 観測日 ] 2020年12月14日・晴れ時々曇り一時雨
表参道:気温9.9℃/湿度54
原 宿:気温11.7℃/湿度43
表参道
原宿