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    2023年3月 東京定点観測
毛足の長いファーベストの人気が再燃
4月中旬並みのうららかな気候となった東京ストリート。通りを行き交う人々は着用していたアウターを脱ぎ、颯爽と歩いている。季節外れの暖かさを受けて、10代の若者たちはパーカやスウェットウェアをアウター代わりに着用。オーバーサイズのたっぷりとした丈でミニ丈のボトムスを覆い隠すコーディネートが目立つ。今月、顕著な増加が見られたのは毛足の長いファーベスト。お尻が隠れるロング丈で、白またはベージュのボタンのないデザインが多い。デニム素材のジャケットやコートにも勢いがあり、上下デニムで揃える着こなしも見られた。そのほか、ロング丈のシャツワンピースや、マウンテンパーカ、MA-1といったアクティブなアイテムにも緩やかな増加が見られた。

ボトムスではミニ丈のタイトスカートやショートパンツが若者を中心に人気が急上昇。そのほとんどがパーカやスウェットとの組み合わせで、ソックスと厚底ブーツでY2K風にアレンジしている。身体の流麗なラインを引き出すマキシ丈のマーメイドスカートはフェミニンな装いを好む女性が好んで着用。一方、数ヶ月にわたって増加傾向が見られたフレアパンツは大きく後退。ワイドパンツは横ばいを示した。

カラーにおいては、春を感じさせるパステルピンクや抹茶、明るいブルーが登場している。また、ホワイトで統一したワントーン・コーディネートは先月に引き続き大人気。帽子やシューズ、バッグといった小物に至るまでホワイトで統一したスタイルは、黒の多いストリートでは非常に目立つ。プリントでは幾何学モチーフに注目したい。黒と白の線画やブロックを重ねた絵柄など、アーティスティックなデザインがワンピースやスカート、パンツといった幅広いアイテムにあしらわれている。




[ 観測日 ] 2023年3月1日 / くもり / 表参道(15.7度/湿度40%) 原宿(17.0度/29%)

表参道

原宿