1990年代のストリートカルチャーにキートレンドに! ビッグシルエットはさらに加速
パリメンズコレクションが2016年6月22日〜26日、2017春夏シーズンの先陣を切って開催された。今シーズンはパリメンズ初参加の「FACETASM(ファセッタズム)」、メンズコレクションをはじめてランウェイ形式で披露した「SACAI(サカイ)」など、過去最多の日本ブランドが名を連ね、メンズコレクション業界に新風を巻き起こした。パリメンズ公式参加49ブランドのうち、日本勢は10ブランドを数えた。
ここ数シーズン続くビッグシルエットの流れはさらに加速。ドロップショルダー気味の大きな肩幅、極端に長い袖、幅広の袖周り…ゆったりサイズに仕立てられたジャケットやコートが多数提案された。また、1990年代のストリートやミュージック、アートをデザインに落とし込んだスタイルも少なくない。例えば、スポーツウェアの機能性をタウンユースに落とし込んだり、アートをパーツの一部として取り入れたり、日本を含むアジアを中心とした民族衣装をアレンジするなど、当時のカルチャーを絶妙なさじ加減でミックスし、一つのアイテムに落とし込んでいる。ディテールにおいてはベルクロ(面ファスナーの一種)、スナップボタンを取り入れることで着脱に自由度を与えるアイデアが登場。アクセサリーでは腰回りにだらりと垂らしたストラップベルト、首に巻いた細長いストールに注目したい。
ルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)が「LANVIN(ランバン)」のデザイナーに就任して10年目。今シーズンは「フリーダム」「ムーヴメント」をキーワードに、1980年代を彷彿とさせるオーバーサイズのスーツスタイル44体を発表。ボーダーTシャツとストライプシャツを重ねたスタイルや、ベルトテープをアクセント的に飾ったトレンチコート、にストラップベルトをゆるく垂らしたギャザーパンツなど、リラックス感漂うスタイルが並んだ。首に巻いた細長いスカーフでロマンティックに味付け。
LANVIN
FACETASM