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    2025春夏 パリ オートクチュールコレクション
ビクトリア朝の装飾が軽さをともなって復活
2025春夏 パリオートクチュールコレクションが2025年1月27~30日の4日間にわたって開催された。今季は28メゾンが参加。世界最高峰の職人技による、創造性に満ちたドレスが勢揃いした。2025春夏シーズンは、ビクトリア時代のバッスルやラッフルカラー、フラッパー風のフリンジが華々しく復活。冒険的なシルエットやシアー素材により、クラシックなエレガンスをモダンに昇華させている。

注目トレンドはドレスを華やかに彩るティアードフリル。ロマンティックなドレスにフリルをレイヤードすることで、シルエットにひねりを与え、ボリュームのあるシルエットを形成させる。チュール、シフォン、ビーズを飾ったネットといったシアーなマテリアルが身体のラインをなぞり、センシャルかつミステリアスな女性の魅力をアピールする。伝統的なベールに代わるディテールとして重用されたのはフードやケープ。頭から身体に向かって広がるこれらのディテールが彫刻的なドレープを描き出し、躍動感を演出する。

Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) がデザインする「DIOR (ディオール)」は、Lewis Carroll (ルイス・キャロル)の小説『不思議の国のアリス』を着想源に、ファンタジックなコレクションを展開。ミニ丈のクリノリンやパニエスカートは刺繍の枝葉で覆われ、軽やかなブラウスはバラやフリージア、クレマティスといったフローラルモチーフがあしらわれている。Yves Saint-Laurent (イヴ・サンローラン)が1958 年のデビューコレクションで披露したTrapèze (トラペーズ)ラインを思わせるブラックのミニドレスが、少女の可憐さと大人の女性の二面性を体現する。1947 年に発表されたバー・ジャケットは再解釈され、アウターあティアードケープとなって登場した。

DIOR

CHANEL