パリ初のデジタルファッションウィーク始動
新型コロナウイルスが世界規模で猛威を振るう中、パリ オートクチュールコレクションは7月6~8日の全日程をオンラインでの発表に切り替えた。参加ブランドはデジタルプ
ラットフォームを通じてコレクションを発表。「GIORGIO ARMANI(ジョルジオ・アルマーニ)」や「GIVENCHY(ジバンシィ)」、52年ぶりにオートクチュールで作品を披露するはずだった「BALENCIAGA(バレンシアガ)」、ゲストデザイナーとして阿部千登勢が手掛ける予定だった
「GAULTIER PARIS(ゴルチエ ・パリ)」など、参加を見送ったブランドも見られたが、総勢33ブランドがパフォーマンスを披露した。無観客ショーやドキュメンタリー映像形式、イメージビデオ形式、デザイナーインタビューを投入したスタイルなど、メッセージ性の高い映像コ
ンテンツに仕上がっている。これらの映像はアクセスの制限なしで一般公開された。
森英恵以来、史上2人目のパリオートクチュール組合の公式ゲストデザイナーとなった中里唯馬による「YUIMA NAKAZATO(ユイマ・ナカザト)」。今シーズンは2020-2021秋冬の代替プロジェクトとして、
"Face to Faceと題したドキュエンタリー映像を公開した。これはロックダウン状況下に始動した、顧客と一度も物理的に会うことなくオンラインツールを活用して一点物の衣服を作り上げるチャリティー・プロジェクト。対話を通じて得られたエピソードやインスピレーションをもとに、顧客が持っていた白いシャツを預かり、リネンを
追加することによりフォルムの変更や、ニット、刺繍を施すなどの手仕事を経て、新たな洋服に仕立て上げている。
YUIMA NAKAZATO
ULYANA SERGEENKO