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    2020春夏 パリ オートクチュールコレクション
デザインに込められた強いメッセージとは?
新型コロナウイルスが流行する前の1月20日〜23日、2020春夏 パリオートクチュールコレクションが開催された。開催地のパリは労働者によるストライキが懸念されたものの、参加ブランドは前シーズンより2ブランド多い34を数え、最高級のクリエイションを観るために世界各国から来場者が訪れた。

注目ブランドはアーティスティック・ディレクター、マリア・グラツィア・キウリが手がける「DIOR(デイオール)」。フェミニストとしても知られる米国人アーティストJudy Chicago (ジュディ・シカゴ)から着想を得た今季は、ファッションを通じてフェミニズムへのメッセージを発信した。古代ギリシアの女性がまとっていたペプロスをモダンなイヴニングドレスにアレンジしたほか、本来メンズ素材として使われているハウンドトゥースやヘリンボーンに金糸を織り込んで仕立てたタキシードスーツを提案した。

日本人デザイナーとして唯一、パリオートクチュールに参加している「YUIMA NAKAZATO(ユイマ・ナカザト)」は手塚治虫の「火の鳥」を思わせる情熱的なドレススタイルを披露。テーマは”Cosmos”。前シーズンに引き続き、スパイバー社の構造タンパク質素材(ブリュード・プロテイン)を用い、バイオスモッキング技術で立体的にデザインされている。ニット素材とクロシェ編みを巧みに操った珠玉のスタイルだ。

DIOR

YUIMA NAMAZATO