ファッション動画配信サービス「ファッションニュース・エクスプレスBB」
    2017-2018秋冬 パリコレクション
パリで躍進する日本人デザイナーたち
1970年代のサイケデリックなプリントに肩をいからせたパワーショルダー、メンズテーラードを基調としたブリティッシュスタイル、多様性文化に端を発したカルチャーミックス、進化を遂げたノージェンダースタイル…2017-2018秋冬 パリコレクションは混沌とする社会情勢からヒントを得て、民族や文化の垣根を超えたミックススタイルが台頭した。

ここ数シーズン続くビッグシルエットの流れは首回りや肩、袖にボリュームを与えることで強くたくましく生まれ変わった。オーバーサイズのチェスターコートは肩パットでボリュームアップ。ワイドパンツは英国調の復活でよりメンズライクに、ドレープを寄せたボリューム袖は手がすっぽり隠れるほど長くデザインされている。1970年代のサイケプリントには刺繍、レース、フリルが重ねられ大仰さが増した。

また、異文化ミックスの流れはアジア人デザイナーにも影響を与えている。今シーズンは特に「ANREALAGE(アンリアレイジ)」や「BEAUTIFUL PEOPLE(ビューティフルピープル)」「ISSEY MIYAKE(イッセイ・ミヤケ)」「SACAI(サカイ)」など、日本人デザイナーの躍進が目覚ましい。

注目ブランドはメンズコレクションと合わせて100回目のショーを披露した「DRIES VAN NOTEN(ドリス・ヴァン・ノッテン)」。”VN100”というキーワードを掲げて開催されたコレクションは、これまでに提案されたプリントを採用。過去のプリントに刺繍やビーズ、ファーでボリュームを与え、オーバーサイズにデザインすることで新しさを強調した。サテンとベルベットをパッチワークしたジャケットや、メタリック生地で仕立てたオーバーサイズのセットアップスーツ、サイズの異なるボタニカルモチーフをあしらったプリントドレスなど、記念すべきシーズンにふさわしいラグジュアリー感あふれるコレクションとなった。

ブランド設立10周年目を迎える「beautiful people(ビューティフルピープル)」がパリで初のプレゼンテーションをおこなった。テーマは“WAFUKU”。モード誌で活躍するスタイリスト、Camille Bidault Waddington(カミーユ・ビドー・ワディントン)とタッグを組んで発表したコレクションは、西洋のベーシックなアイテムに和服のディテールを重ねた。シャツドレスの上から帯締めのようなベルトを巻いたり、ドレスの上から抜き襟を大きくかたどった羽織風コートを合わせるなど、アイテムのいたるところに和服のディテールが生きている。


DRIES VAN NOTEN

beautiful poeple