クロップド丈のトップス & 変形プリーツで躍動感を演出
前秋冬の禁欲的なスタイルから一変、2014春夏パリコレクションは開放感あふれるエネルギッシュなスタイルが提案された。
ニューヨークからはじまったスポーツへの傾倒はウエストや肩まわりの肌を少しだけ露出させることで、ヘルシーでアクティブなスタイルに変身。丈を極端に短くしておへそを露出させたタンクトップ、メッシュ素材で肌をチラ見せさせたTシャツ、上からオーガンジーを重ねて透け感を演出したボクサーショーツなど、スポーツアイテムがアクティブにデザインされている。
スタイルの躍動感を表現するのに欠かせないのは流れるような変形プリーツ。縦・横・斜め、自在に走る細かいプリーツが流れるようなシルエットを形成している。パンツやドレスに部分的に取り入れたり、左右比対称にデザインされているのが今シーズンの特徴だ。
また、自然の息吹を感じさせるボタニカルモチーフ、トライバルな幾何学柄が台頭しているのも重要なトレンド要素。モチーフはより大柄で大胆に進化。フォレストグリーンやブラック、ボルドーなど、主張の強い色合いが取り入れられており、大地の力強さを表現するのに一役買っている。また、丈の短いクロップド丈のトップスにミッドカーフ丈のスカートやハイウエストのパンツをコーディネートし、新たなプロポーションを追求している点も見逃せない。
ラフ・シモンズがデザインする「DIOR(ディオール)」は、ブランドのシグニチャーである“バージャケット”をクロップド丈にカットし、プロポーションの再構築に挑んだ。ウエスト部分の生地を交差させたクロップド丈のジャケットにミッドカーフ丈の変形プリーツスカートを合わせ、スタイルに流れるような躍動感をプラスしている。プリーツは全16種類。腰から斜めに走るアコーディオンプリーツや、トップスに段違いにはぎ合わせたプリーツ、ピッチを変えたプリーツなど、プリーツの妙に注目したい。
「ドリス・ヴァン・ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」はオランダ人デザイナー兼振付師のフォン・レンからインスピレーションを得て、ゴールドのプリーツとラッフルを多用したコレクションを展開した。ストレートラインのシンプルなドレスに、渦のように巻いたラッフルを飾ったり、プリーツで仕立てたペプラムを腰回りに飾ってボリュームを出したスタイルが斬新だ。大柄のボタニカルプリントやフリンジが、デザインに力強さを添えている。
DIOR
DRIES VAN NOTEN