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    2021-2022秋冬 パリコレクション
開放的なムード全開! 70年代ルックがリバイバル
新型コロナウイルスの混乱から一年が経過。ワクチン効果により、ようやく落ち着きを取り戻しつつあるパリ。2021年3月1日~9日の9日間にわたり開催された2021-2022秋冬 パリコレクションでは、93にのぼるブランドがエントリーし、新作コレクションを発表した。日本勢では宮下貴裕が手がける「TAKAHIROMIYASHITA TheSOLOIST. (タカヒロミヤシタザソロイスト.)」、西崎暢による「UJOH (ウジョー)」の2ブランドが公式スケジュールに新たに名乗りをあげた。そのほか、これまでミラノコレに参加していたメイヤー夫妻による「JIL SANDER (ジル・サンダー)」や、前回パリメンズに参加していた岩井良太の「AURALEE (オーラリー)」、ニューヨークからパリへ活動の場を移した富永航の「WATARU TOMINAGA (ワタル ・トミナガ)」ら8ブランドが初参加するなど、参加ブランドは増加の一途を辿っている。

2021-2022秋冬トレンドを見てみると、コロナ禍の抑圧された時間から抜け出し、未来に向かって飛び立とうとする強い女性のスタイルが多数登場。開放的なシルエットや明るい色彩を使ったカラーコーディネートなど、スタイルにポジティブなメッセージを込めている。また、裾広がりのフレアパンツやケープ、オーバーオール、頭に巻いたヘッドスカーフといった1970年代を彷彿とさせるスタイルも目立つ。サスティナブル素材を用い、環境問題をアピールする動きは、スタイル提案に欠かせないキーワードとなっている。

アイテムでは、トップとボトムを同色で揃えたニットのセットアップや、スポーティーに落とし込んだキルティングジャケット、レースやフリルで襟元をデフォルメさせたブラウスに勢いがある。カラーではマスダードイエローからアシッドイエローまでの豊富なイエロー系、鮮やかなグリーン、ロイヤルブルーからコバルトブルーまでのブルー・トーンが人気を集めた。

最も注目したいブランドはエール・フランスの全面協力により無観客ショーを展開した「BALMAIN (バルマン)」。アーティスティック・ディレクターOlivier Rousteing (オリヴィエ・ルスタン)は、パイロットや宇宙飛行士のユニフォームからインスパイアされた、レトロフューチャリスティックなトラベルルックを提案した。創業者Pierre Balmain(ピエール・バルマン)が世界中を旅していたことへのオマージュを捧げるコレクションだ。アビエイター・ブルゾンやボンバージャケット、パラシュートドレス、レースアップのフライトブーツなど、ポジティブマインドに満ちあふれた女性たちのスタイルが並んだ。

BALMAIN

ISABEL MARANT