リッチな素材使いでリアルクローズを再定義
2026-2027秋冬 ニューヨークコレクションが2月11日~16日の6日間にわたって開催された。期間中は60以上のランウェイショーに加え、プレゼンテーションやデジタルムービーなどを通じて最新コレクションが提案された。
これまでリアルクローズを提案してきたニューヨークだが、今季は混沌とした社会情勢に抗うかのように、ラグジュアリーを再定義する動きが見られた。ベルベットやレザー、シアリング、カシミア、ファーといったリッチな素材を用い、ラグジュアリー感をともなったアメリカン・ファッションが多数提案された。レースやフリル、フリンジの装飾がシルエットにロマンティックな奥行きを与えている。ブランケットやショール、ケープなど、身体を優しく包み込むアウターが、安らぎをもたらすアイテムとして登場している点も見逃せない。デザイナーたちのインスピレーション源は80 年代グラマラスや90 年代ミニマリズム、西部開拓時代のアメリカン・クラシックといった古き良き時代のアメリカから。都会のエッセンスと機能美を携えながら、アメリカン・ファッションの新しい形が確立された。
Stuart Vevers (スチュアート・ヴィヴァース) が手がける「COACH ( コーチ)」がテーマに掲げたのは、地理や世代を越えて拡張する”アメリカンファッション”。傷やほつれに宿るストーリーを通して、アメリカンファッションを再解釈した。着想源は1940年代のテーラリングと1970 年代のスポーツウェア。レザーやシアリングのジャケット、ウールのテーラリング、リパーパスデニムのトラウザーズなど、異なる質感の素材を組み合わせて多様性をアピール。着古したかのようなリパーパスデニムやダメージ加工のジャージがグランジなムードを演出する。
一方、ブランド設立45 周年の節目を迎えた「MICHAEL KORS COLLECTION (マイケル・コース ・コレクション)」は”NEW YORK CHIC”をテーマに、強さと華やかさが共存するニューヨークの二面性をスタイルに投影した。ピーコートや白シャツ、ブラックドレス、キャメルコートといったクラシックなアイテムはバイアスカットや繊細なドレープを携えて、モダンに再解釈された。花のモチーフはすべて手刺繍で表現されている。トレーン付きのパンツやカクテルドレスも登場。ルビー、ラズベリー、ボルドーといった鮮烈なカラーが都会の高揚感を映し出している。

COACH

MICHAEL KORS COLLECTION