多国籍なムード漂うリラクシングルックとは?
2026春夏 ニューヨークコレクションが2025年9月11日~16日の6日間にわたって開催された。今季はブランド設立20周年を迎えた「alexanderwang (アレキサンダーワン)」がランウェイにカムバックしたほか、「PROENZA SCHOULER (プロエンザ・スクーラー)」がデザイナー2人体制から Rachel Scott (レイチェル・スコット) へと転換、「3.1 PHILIP LIM (3.1 フィリップ・リム)」は韓国系アメリカ人デザイナーMichelle Rhee (ミシェル・リー)を新クリエイティブ・ディレクターに迎えるなど、他都市のコレクションと同様、動きの激しいシーズンとなった。
ニューヨークのデザイナーたちが提案したのは、アメリカの不安定な社会情勢を払拭するかのように、洗練されたミニマルなシルエットと、エアリーな素材のレイヤードで形作るリラクシングルック。ニューヨークならではの多国籍ムードはカラフルな色彩に彩られ、各国伝統のクラフト技術をミックスさせることでモダンに昇華された。刺繍やアップリケ、スパンコール、編み込みといった手仕事による装飾や、フリンジやフェザーを飾った躍動感のあるデザインも多い。スポーツウェアから着想を得たスタイルが復活している点も注目したい。
「alexanderwang (アレキサンダーワン)」はブランド設立者Alex Wang (アレックス・ワン) の母、Ying Wang (イン・ワン) にオマージュを捧げるコレクションを展開。”The Matriarch (女家長)”をテーマに、ブランドが長年追求してきたパワードレッシングをモダンにアップデートした。身体にピタッとフィットするクロップド丈のトップスとマイクロミニスカートのセットアップは、厳格なシルエットの中にセンシャルなムードを携えている。ナイロンファブリックやラミネート加工といった素材で、未来志向の強い女性像を体現した。
「MICHAEL KORS COLLECTION (マイケル・コース・コレクション)」は “EARTHY ELEGANCE (アーシー・エレガンス)”をテーマに、都会の中に自然を呼び込むような、自由気ままに旅する女性のエレガントルックを提案した。パンチングレザーのトレンチコートやワイドトラウザーズといった都会的なルックと、パレオやタッセル付きスカート、フリンジ付きトップスなどのエキゾチックなルックを融合させて、エレガンスに磨きをかけた。ブラトップやシアー素材のレイヤードを要所に取り入れることで、センシュアルなニュアンスを巧みに融合させている。

alexanderwang

MICHAEL KORS COLLECTION