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    2019春夏 ニューヨークコレクション
自由な発想から生まれたエキゾチックスタイルが台頭
昨シーズンのトレンドに多大な影響を与えた「ダイバーシティー(多様性)」から一歩前進。2019春夏は素材を重ねアシンメトリーを複雑化させたデザインや、異国情緒漂うエキゾチックなスタイル、スポーツウェアの機能性を部分的に取り入れたコーディネートなど、ありとあらゆる要素が集結したシーズンとなった。タイバーシティーの象徴であるレインボーカラーは今シーズンも健在。透ける素材に重みのあるレザー素材を組み合わせたり、花柄とペイズリー、花柄とストライプなど複数の異なる柄を組み合わせたプリント・ミックスも台頭している。

ニューヨークデザイナーの共通項を一つ挙げるとすれば、異国文化を融合させたリゾートスタイルだろう。地中海や砂漠地帯を自由に旅するイージーなドレスが多数提案された。ここ数シーズン続いたストリートへの傾倒から離れ、エフォートレスなテーラードスーツが多数登場している点も押さえておきたい。

ニューヨークコレクションのフィナーレを飾った「MARC JACOBS(マーク・ジェイコブス)」は肩幅を極端に誇張した2018-2019秋冬のシルエットをベースに、巨大なエリザベスカラーとコサージュベルトでシルエットに変化を与えたスタイルを提案した。肩幅は前シーズンより控えめ。ピンクやグリーン、ブルー、パープルなどのパステルカラーに染めたティアードドレスは光沢素材のドレープとフェザー刺繍を重ねてボリュームアップ。1980年代の「YVES SAINT LAURENT(イヴ・サンローラン)」や「CHANEL(シャネル)」のデザイナーに着任した当時のカール・ラガーフェルドを想起させる。

「TORY BURCH(トリー・バーチ)」のインスピレーション源は1960年代〜1970年代に彼女の両親が訪れた地中海クルーズ。イタリア、ギリシャ、モロッコなどの国々に思いを馳せ、異国情緒あふれるリゾートスタイルを提案した。モロッコ風のカフタンドレスやシルクのチュニック、サファリのセットアップスーツなど、ノスタルジック漂うスタイルが並んだ。ホワイトを基調にグリーンやブルー、オレンジといったヴィヴィッドカラーのストライプをのせて、清潔感あふれる色彩にも注目。

MARC JACOBS

MICHAEL KORS COLLECTION