新型コロナウィルスの渡航制限が全面解除され、世界各地からファッションジャーナリストがミラノに集結。2022年9月20日〜26日の会期中、170あまりのブランドがショーや展示会を開催し、以前の華やかさを取り戻した。今シーズンは「ETRO (エトロ)」や「MISSONI (ミッソーニ)」「BALLY (バリー)」「FERRAGAMO (フェラガモ)」らミラノを代表するブランドが新クリエイティブ・ディレクターを迎え、ブランドの刷新を図った。また、ナオミ・キャンベルやケイト・モス、カーラ・ブルーニといった往年のトップモデルがランウェイに登場し、会場を盛り上げた。
そんな明るい話題で持ちきりのミラノで提案されたのは、身体と服の関係性に着目し、女性の美しさを追求したスタイル。Y2Kに端を発した露出度の高いアイテムは、ブラトップやクロップ丈のトップス、ミニスカートに留まらず、レース使いのランジェリールックや身体のラインを強調したボディスーツ、スイムウェア、透け感のある素材を重ねたレイヤードルックなど、女性の美しさを前面に押し出しているのが特徴だ。テーラードスーツやトレンチコートといったスタンダードアイテムは、カットアウトやカットオフを施し、ボリュームに変化を与えることで、進化を遂げた。
注目ブランドはクリエイティブ・ディレクターRhuigi Villaseñor (ルイージ・ビラセノール)は手がける新生「BALLY (バリー)」。ギリシャ語で”脱皮”を意味する言葉”Ecdysis (エクディシス)”をテーマに、タイガープリントのブラトップとパンツスーツのコーディネートや、カットアウトを施したフィット感のあるニットドレス、初挑戦したというスイムウェアなど、センシャルかつグラマラスなルックを揃えた。