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    2022-2023秋冬 メンズコレクション
混沌とした世界に希望をもたらす、新時代のテーラードルックとは?
変異株の登場により感染再拡大に陥ったヨーロッパで、2022-2023秋冬 メンズコレクションが開催された。1月14~18日、先陣を切って行われたミラノメンズコレクションでは、複数のブランドが直前になってフィジカルショーを取りやめるなど、対応に追われる形となった。それでも参加49ブランドのうち、16ブランドがフィジカルショーを実施。前シーズンまでパリで発表していた「JW ANDERSON (ジェイ ダブリュー アンダーソン )」やロンドンの「JORDANLUCA (ジョーダンルカ)」がミラノメンズに初参加したことで、明るさを取り戻している。

続いて行われたパリメンズコレクションでは1月18日〜1月23日の6日間で76ブランドが参加。ミラノ同様、パリでもデジタルとフィジカルが混在する状態。「DOUBLET (ダブレット)」「FAETASM (ファセッタズム)」「KIDILL (キディル)」「MAISON MIHARA YASUHIRO (メゾン・ミハラヤスヒロ)」「TAAKK (ターク)」「YOSHIOKUBO (ヨシオクボ)」ら日本勢は、日本各地で撮影したプレゼンテーションムービーをパリメンズの公式プラットフォームで発表した。

今シーズンは、肩を強調させた男性的なオーバーサイズのシルエットが提案される一方、スカートやアクセサリーなど女性的なディテールを盛り込んだジェンダーレスなスタイルが台頭。先月に引き続き、着心地やリラックス感を重視する傾向も見られた。アウトドアやスポーツといった要素がクラシカルなフォーマルウェアにおいても取り入れられているのも特徴だ。

最も注目したいのは昨年9月にアーティスティック・ディレクターに就任したNIGO(ニゴ)が手掛ける「KENZO」。高田賢三がパリではじめてコレクションを行ったギャラリー・ヴィヴィエンヌを会場に、1980年代の日本のサブカルチャーを取り入れたスタイルを発表。フランスと日本の地図が刺繍されたリバーシブルのジャンパーや、ポピーや虎のアーカイブモチーフをあしらったワークウェア風ルックなど、高田賢三への深いオマージュが感じられるスタイルを展開した。

KENZO

DOLCE&GABBANA