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    2021-2022秋冬 メンズコレクション
明るい未来に希望を抱いて
フィジカルからデジテルへといち早く方向転換したメンズコレクションだが、2021-2022秋冬においてもデジタル化の傾向は続いている。1月15日~19日に開催されたミラノメンズコレクションには39ブランドが参加。日本からは前回に引き続き「CHILDREN OF THE DISCORDANCE(チルドレン・オブ・ザ・ディスコーダンス)」と「JIEDA(ジエダ)」がオンラインでコレクションを発表した。続いて開催されたパリメンズ(開催日:1月19日〜24日)では、ミラノを大きく上回る69ブランドが作品を披露。日本勢は初参加の「KIDILL(キディル)」をはじめ、「TAAKK(ターク)」「DOUBLET(ダブレット)」ら10ブランドが名を連ねた。

明るい未来を見据えたポジティブルックを提案したのは、自分らしく生きるためのファッションの可能性を模索した「WHITE MOUNTAINEERING(ホワイトマウンテニアリング)」。「SULVAM(サルバム)」もまた、“新しい世界”に向かって一緒に歩いていける服「With clothes that walk with us」を今季のテーマに掲げている。

一方、1940年代のハリウッド映画を想起させるスタイルを提案した「MOSCHINO(モスキーノ)」、Fomula1の黄金期であった1960年代のF1の貴族カルチャーに焦点を当てた「CASABLANCA(カサブランカ)、スーパーモダンへの鍵はヘリテージ・スローバック(古き良きを見直す事)だと語る「MSGM」など、過去の最も輝いていた時代やカルチャーにフォーカスしたブランドも少なくない。

そして、服の境界線を排除し、新たなファッションスタイルを構築したブランドといえば「ERMENEGILDO ZEGNA(エルメネジルド・ゼニア)」。部屋着のローブとテーラードの間をいくローブスーツを提案した。「Y/PROJECT(Y/プロジェクト)」はメンズとウィメンズの合同コレクションを通じて、ありふれた物と、服作りの規範の境界線を曖昧にすることに挑んだ。


KIDILL

ERMENEGILDO ZEGNA