2020-21秋冬トレンドを振り返ってみると、多くのデザイナーたちが90年代ファッションに着想源を求めている。テーラードルックを基軸に置いたマスキュリンなフォーマルウェアや乗馬ブーツと乗馬ハットを合わせたホースライディングスタイル、グレンチェックにハウンドトゥースといったメンズファブリック……これらの英国調トラディショナルルックは90年代、大きなトレンドの波をに巻き起こしていた。そこで今月は90年代に収録されたコレクション映像をご紹介。「Brisith」と「Ethnic」の2カテゴリーでトレンドを比較する。

[ Back to the 90s - British ]
①British Check: 90年代はグレンチェックやハウンドトゥースなどのメンズファブリックよりもスコットランド伝統のタータンチェックが存在感を放っている。
②Tailored Jacket/Coat: 90年代のテーラードは三つボタンや四つボタン、ジャケットの丈は長いものが多い。どちらのシーズンも肩を強調しているが、今季は横に張り出し丸みを帯びたシルエット、90年代はツンと上に尖ったコンケープトショルダーが主流となている。
③Long Boots: 90年代はジョッキーブーツのようなストレートな形とともに、レースアップ・デザインが多く見られる。
④Pleats：90年代プリーツはスコットランドの民族衣装キルトスカートやスクールガールをイメージさせるショート丈が主流だ。
⑤Outer on 0uter: 異なる丈のジャケットやブルゾンを複数枚重ねた着こなしを90年代では「Double Jacket」と表現している。ファッション用語の変遷にも注目したい。

[ Back to the 90s - Ethnic ]
90年代の「Ethnic」はアジアンテイストのスタイルが一大トレンドを形成していた。2つの時代の共通項を一つ挙げるとすれば、キルティングアイテムの台頭だろう。今シーズンのキルティングはエレガント寄り、90年代はスポーティー寄りにデザインされいる。

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