軽さと透け感を携えたロマンティックルックが台頭
2025春夏 パリコレクションが2025年9月23日~10月1日、ミラノコレクションに続いて開催された。9日間の会期中、106 ブランドがショーやプレゼンテーションで新作を発表した。今季は「VALENTINO (ヴァレンティノ)」がAlessandro Michele (アレッサンドロ・ミケーレ) をクリエイティブ・ディレクターに迎えて新たなスタートを切ったほか、新クリエイティブディレクターによる2シーズン目のコレクションをおこなった「McQUEEN (マックィーン)」「CHLOÉ (クロエ)」「LACOSTE(ラコステ)」に注目が集まった。
日本勢は11ブランドにのぼり、パリで大きな存在感を発揮。「ISSEY MIYAKE (イッセイ ミヤケ)」「YOHJI YAKAMOTO (ヨウジヤマモト)」「ANREALAGE (アンリアレイジ)」ら常連ブランドに加え、「CFCL (シーエフシーエル)」「マメME KUROGOUCHI (マメ・クロゴウチ)」「MAISONYOSHIKI PARIS (メゾン・ヨシキ・パリ)」ら若手有力ブランドが参
加、勢力を拡大している。
注目トレンドは、軽さを備えたシアー素材、スポーツのユニフォームから着想を得たスタイル、70 年代のボヘミアンルック、そしてロマンティックなフラワープリント。遊び心のあるトロンプルイユのデザインも目立つ。クラシカルなムードを演出しながら、羽のように軽く透ける素材で仕立てられているのがポイントだ。フラワープリントはアンティーク調のパターンからノスタルジックなムードを漂わせる。アメフトや水泳といったスポーツのディテールが取り入れられているのも特徴だ。
クリエイティブ・ディレクターにChemena Kamali (シェミナ・カマリ)を迎えた「CHLOCHLOÉ(クロエ)」は、1970年代のカール・ラガーフェルドのアーカイブにオマージュを捧げるコレクションを提案した。キャミソールやドロワーズ、ネグリジェといったランジェリーアイテムには、チュールやレースをたっぷりあしらい、肌が透けて見せることで、センシャルに仕上げている。ギャザーやプリーツで膨らみを持たせたドレスは、日焼けしたようなレトロな佇まい。夏らしいアクセサリーをコーディネートして、開放的なムードを演出している。

CHLOÉ

DIOR