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    2015春夏 ニューヨークコレクション
1970年代レトロ・シックが台頭
 メンズウェアやスポーツのディテールからアイデアを求めた前シーズンから一歩前進、2015春夏ニューヨークコレクションは1970年代のレトロシックなスタイルが提案された。リアルクローズを得意とするニューヨークではスポーツの要素を適度に残しつつも、ヒッピーをイエージさせるリラックス感や自由な思想の象徴であるレインボーカラー、フレアにスリット、フラワープリントといったフェミニンな要素をプラス。自由な社会を求めた1970年代を推し量って、春夏にあえてレザーやスエード、ニット、羽毛素材を用い、シーズンレスなスタイルを提案したデザイナーも少なくない。また、他のコレクション会場に比べてストリートやミリタリーにアイデアを求めたブランドが多いのはニューヨークならではの特徴。ベースボール・ジャケットやハーフパンツ、ミリタリーユニフォームはその代表アイテムだ。

 「MARC JACOBS(マーク・ジェイコブス)」は2015春夏シーズン、“ミリタリー”に大きく傾倒。カーキ、ベージュ、オリーブといったアーミーカラーを軸に、ミリタリーユニフォームを彷彿とさせるスタイルを提案した。ボックスシルエットのワンピースやパンツスーツには大きなメタルボタンとカーゴポケットが複数取り付けられており、強靭な女性のアーミースタイルを演出している。ベアトップのミニワンピースは共布ベルトでウエストを絞り、メタルボタンを模した円形のカットワークを施すことでフェミニンにアレンジ。

 「AlEXANDER WANG(アレキサンダー・ワン)」はハイテクスニーカーが持つ機能美をウェアに投入、スポーティかつボディーコンシャスなミニドレスを並べた。スニーカー側面のメッシュやレースアップディテールをそのまま採用したミニドレスや、通常の9倍のシルク生地にレインボーカラーのデジタルプリントを施したプリーツドレス、メッシュのジップアップジャケットとフィット感のあるハイウエストパンツのコーディネートなど、ハイテク技術がいたるところに垣間みられる。

ALEXANDER WANG

MARC JACOBS