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    2014-2015秋冬 ミラノメンズコレクション
ボリュームシルエットが席巻。アイテムを重ねてレイヤードで遊ぶスタイルも
 先シーズン、一大トレンドを巻き起こしたボシュームシルエットがパワーアップ。2014-2015秋冬は対象アイテムの裾野が広がり、ドロップショルダーのチェスターコートを筆頭に、シルエットに丸みをもたせたコクーンコート、ステンカラーコート、ダッフルコート、ニットにいたるまで、さまざまなアイテムで巨大化が図られている。ボリュームシルエットのコートはセットアップスーツの上に重ねて着用する。袖は通さず肩にかけた状態で着るのがポイントだ。ボリュームアップシルエットを形成する類似アイテムとして、ケープやポンチョ、大判ストールなども合わせて提案されている。これらのアイテムは、被るだけでビッグシルエットを造形することができる。

 より軽めのアウターであるブルゾンやボマージャケット、ニットなどは、丈をおへその位置まで短くしたり、フロント丈が短くバックが長いスワローテイル丈にするなどのアレンジを加え、これまでとは違ったレイヤード効果を演出。ローゲージでざっくり編まれたニットはジャケットの上から着用する。リブの幅を極端に広く取ったショートブルゾンには、丈の異なるジャケットやチュニックなど複数のアイテムを重ね着し、レイヤードで遊ぶ。なかにはトロンプイユ(騙し絵)効果でレイヤードを表現したものもある。

 ミラノメンズコレクションを牽引する「グッチ(GUCCI)」は、ボリュームシルエットのトップスを色味を抑えたグレイッシュトーンに乗せて、いつもよりぐっとソフトでやさしい印象に。ピリング加工やボアなどの起毛素材で仕立てられたダブルブレストコートとスキニーパンツの組み合わせ、シルエットのバランスを図っている。インナーにはハイネックニットの上にシャープなカッティングのレザーシャツを重ねるなど、レイヤードへのこだわりも垣間みられる。






グッチ(GUCCI) クリエイティブ・ディレクター:フリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)
イタリア・フィレンツェ生まれのグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)が1921年に皮革製品店からスタートしたブランド。トム・フォード、アレッサンドラ・ファキネッティらカリスマデザイナーが作品を手掛けたことで不動の地位を確立。2006年よりフリーダ・ジャンニーニが全ラインのディレクションを担当。1972年ローマ生まれ。ファッション・アカデミーで学び、「フェンディ(FENDI)」でウェアおよびレザーグッズのデザイナーとして活躍。

GUCCI

JIL SANDER