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    2018-2019秋冬 ミラノコレクション
女性であることを謳歌するスタイルとは?

「Me Too」ムーブメントをきっかけに社会における女性の立ち位置が見直される中、ファッション業界もそれに追随、女性をさらに輝かせるためのパワフルなトレンドが打ち出された。

ミラノのデザイナーたちが着目したのは60〜80年代のカルチャー。60〜70年代の自由奔放なヒッピースタイルや80年代のパワースーツは、クロスカルチャー、クロスジェンダーの流れを受け継ぎながら新たなスタイルとして構築された。特にスパンコールやスワロフスキー刺繍、メタリック素材をフル活用したきらびやかなドレスやスーツ、ショルダーからスリーブにかけて極端にボリュームを与えたオーバーサイズのアウターが目立つ。また、カジュアルな印象の強いパッファーコート(ダウンコート)とカクテルドレスを合わせるといった、ストリートとラグジュアリーの接点を探るコーディネートも見られた。

女性たちの力強い主張を後押しすべく、アイテムにメッセージをプリントしたりブランドロゴを大きくあしらったアイテムを取り入れるなど、ファッションにおける意思表示の在り方にも注目したい。

トレンドアイテムは大小さまざまなキルティング加工をほどこしたボリューミーなパッファージャケット、アシンメトリーにデザインされたポンチョ、オーバーサイズのファーコート、頭をすっぽり覆い隠すフーディ、袖にボリュームを持たせたトップス、異素材を重ねた左右非対称のラップスカート、ハイウエストなワイドパンツ、パンツの上に重ねたアコーディオンプリーツスカートなど。

Francesco Risso(フランチェスコ・リッソ)がデザインする「MARNI(マルニ)」はオーバーサイズのコートやフレアスカートにビニールコーティングをほどこし未来的なスタイルを完成させた。ヴィヴィッドなオレンジ、ピンク、グリーン、ブルーといったインパクトのあるカラーに彩られたアイテムは巻きつけたり重ねたりつまんだりすることで、変化のあるシルエットを描き出している。コートの上から締める太ベルトが女性の強さをさらに印象付ける。

一方、Massimo Giorgetti(マッシモ・ジョルジョッティ)が手掛ける「MSGM(エムエスジーエム)」はイタリアの詩人・作家Alessandro Manzoni(アレッサンドロ・マンゾーニ)に着目。彼が残した啓蒙的なワードをプリントした主張の強いコレクションを展開した。パテントレザーで仕立てたモード色の強いジャケットやパンツに加え、フーディ、トラックパンツ、パッファージャケットなど、得意のストリートアイテムが並ぶ。イタリア人デザイナーらしいカラフルな色使いも手伝って、来場者の視線をくぎ付けにした。




MARNI

MSGM